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脳神経外科

診療責任者
脳神経外科准教授 小野 元
診療内容と特色
一般に脳神経外科では脳卒中といわれる
(1)脳血管障害(くも膜下出血、脳出血、脳梗塞)をはじめ、 (2)脳腫瘍、 (3) 機能的疾患(顔面けいれんなど)、 (4)頭部外傷、 (5)脊椎・脊髄疾患、 (6)小児先天奇形
などの分野を中心に手術を行います。特に当院の特徴としては脳卒中科と共に脳血管内治療科を構成し24時間365日体制の神経救急医療対応を行っています。入院後もICUやStroke Care Unitにて脳卒中科と連携しつつ、急性期から早期リハビリテーションに至るまで対応しています。
【くも膜下出血(脳動脈瘤破裂)】
くも膜下出血の主な原因となる脳動脈瘤破裂ではくも膜下出血の重症度により予後が異なりますが、まず早期に再破裂予防が必要となります。そのためセンター内での検討により治療選択を行っています。特に当科では開頭クリッピング術を用い対応します。
【未破裂脳動脈瘤 開頭手術クリッピング】
くも膜下出血の予防的治療となります。大まかには直径5mm以上もしくは不整形の脳動脈瘤が対象となります。治療にはセンター内での検討によりクリッピングもしくは血管内治療が選択されます。通常7-10日での入院となります。
【脳出血および脳梗塞の治療】

突然の意識障害や麻痺で発症し、緊急の治療を必要とします。特に脳出血や急性の水頭症に対しては日本神経内視鏡学会認定医による神経内視鏡による血腫除去が可能で非侵襲的な治療が可能です。また広範囲の脳出血や脳梗塞に対しては緊急に減圧術が必要な場合もあり外科的対応が可能です。
【もやもや病、脳動静脈奇形の治療】
発症状況によりますが緊急手術の対象となる可能性もあります。脳動静脈奇形については診断の結果ガンマナイフ治療の選択も行います。もやもや病については虚血に対してバイパス術などの血行再建術の対象となることがありますのでご相談ください。
【良性脳腫瘍摘出術(髄膜腫・下垂体腺腫など)】
頭蓋内原発の良性腫瘍です。摘出により完治させることが可能です。手術前後の治療期間は約2週です。特に下垂体腺腫に対する手術では神経内視鏡下での摘出が可能ですので大学病院医師との協力により行います。
【悪性脳腫瘍の治療】
診断および摘出手術に加えて、放射線照射・化学療法が必要となります。放射線治療可能な医療機関との連携により化学療法を併用した集学的治療を行います。
【水頭症の治療】
歩行障害、失禁、認知障害などの症状と呈します。認知症を呈する他疾患と区別が難しいため是非当科外来へご相談ください。外科的治療により治療可能な場合があります。
【ボトックス治療】
近年、脳卒中発症後は早期リハビリ治療を行うことが常識ですが、その後の上肢下肢痙縮(筋肉が固くなり変形などをおこす)が問題となっています。リハビリを含めたボツリヌス治療(注射薬)により改善させることができますので、外来担当医に是非ご相談ください。